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就職活動
 7. 推薦の進め方と注意点
 1997年度から就職協定が廃止されたので,求人の時期は従来より早まっています.技術系に関しても,12月から少しずつ始まり,2月頃にピ−クを迎えます.学部生の場合,実際に本格的に就職活動をするのは4月になってからですが,情報収集は早く始めた方がよいと思います.就職情報収集を積極的に行ってください.

 応募のパタ−ンとしては,次の2種類があります.
   (1)自由応募
   (2)大学推薦

 自由応募というのは,学生個人が大学とかかわりなく就職活動を行って就職先を決めるやり方です(求人票は大学に来ることもありますが,すべて学生個人の責任において就職活動をします).内定取消や内定辞退も企業と学生の間での問題です.現在の傾向としては,自由応募で人物本位に採用する企業が多くなっています.いわゆる自由競争の世の中に変わりつつあり,学生にとっては相当厳しいものになっています.
 これに対して大学推薦というのは,推薦依頼が来た企業に対して進路担当教授が学生を推薦するというやり方です.ただし,念のために言いますが,推薦=内定ではありません.大学推薦では,企業は大学を信頼し,学生の身元を信用するので,一旦採用を内定した場合,内定を取消すことはありません.他方,学生からの受験や内定の辞退も認められません.大学推薦は相互信頼の上に成り立つものです.内定辞退は,大学,企業,学生の3者の相互信頼を損なうものですから,一人前の社会人である以上何らかの責任を問われることを覚悟すべきです.それだけに大学推薦を希望するときは慎重でなければなりません.

 さて,大学推薦の進め方ですが,「学業成績不振につき,あなたを推薦することはできません」などということはありませんので,推薦希望者全員が推薦の対象者になります.就職協定の廃止により,各企業が他社よりも早く優秀な人材を採りたいということで,推薦の進め方は従来のやり方から変化するものと考えられます.新入生諸君が4年生になる頃にはどのように変わっているか現時点では予想できませんが,概ね次のような順序になるでしょう.
  1. 3年生の12, 1月に就職説明会を開き,希望調査を行います.4年生になれば推薦が始まります.
  2. 第一希望の企業に重複があれば先ず学生側で調整してもらいますが,調整できないときには,進路担当教授が推薦者を調整します.
  3. すでに推薦依頼が来ている企業には,調整が済み次第随時推薦していきます.
  4. まだ推薦依頼が来ていない企業については,推薦依頼が到着次第,推薦していきます.
  5. 不合格者については,再度希望を聞いて随時推薦していきます.
 誤解してもらっては困りますが,大学推薦は就職内定獲得のための伝家の宝刀ではありません.企業は,全国の国公私立大学から推薦されてきた多数の候補者の中から採用者を選考するわけで,採用するか採用しないかは企業が決めることです.大学の推薦基準と企業の採用基準は必ずしも同じではありませんが,進路担当教授は企業の採用基準も念頭に置いて推薦者を決めていきます.では,どのような学生が企業から望まれているのでしょうか.
  1. 企業で何ができるかの意志表示がはっきりできる人
  2. 自分の長所を積極的にアピールできる人(短所は書かない,言わない)
  3. 個性は強いが,企業という組織にとけ込める人
  4. 卒業論文や修士論文の研究目的などを自分の言葉できちんと言える人
  5. 明るさ元気さが感じられる人(良好な第一印象)
以上(1)〜(5)に該当する学生が望まれています.特に(5)は重要です.生き生きとしていて,目の輝きが大切です.どんなに学業成績が良くても,自分を表現できないとか,アピールできないとか,既存のマニュアル以上のことは何も言えないような人は間違いなく敬遠されます.このことは,自由応募の場合でも全く同じです.
なお,標準より3年以上年齢が高いと非常に不利になります.一浪はほとんど問題になりませんが,留年は理由が採否の重要な要素になります.漫然と留年すると非常に不利なので,その間をいかに有効に過ごしたかをアピールすることが大事です.例えば,語学研修のために世界一周したとか,・・・.
 また,大学院生は,学部卒で就職して2年間企業で経験を積んだ人と比較されますので,それなりの専門性と広い知識および広い視野が要求されます.それらを身に付けておく必要があります.したがって,推薦の基準もそれなりに厳しくなります.

 女子学生については,男女差別は全くありません.女子学生専用の採用枠というものはありませんので,男子学生と対等に競争することになります.機械・製造関係では,同じ能力なら男子学生の方を採用する傾向にあります.もちろん,女性の特性を活かすために女子学生大歓迎という製造業もあります.それだけに,しっかりした目的意識を持ち,男子学生と対等に競争できるような能力を身に付けて下さい.


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