データセンター排熱・未利用熱の利用
冷却で取り出した熱を捨てず、ヒートポンプや蓄熱と組み合わせて使います。
データセンターでは、サーバに投入された電力の多くが最終的に熱になります。空冷ではその熱を比較的低い温度で外部へ捨てることが多いのに対し、液冷ではより高い温度で熱を回収しやすくなります。
当研究室では、データセンター冷却を「熱を除去するところ」で終わらせず、その後にどう使うかまで含めて研究しています。
研究のポイント
- 液冷データセンターからの熱回収
- ヒートポンプによる温度アップグレード
- 蓄熱・Carnot Battery・吸着技術
- 給湯・暖房・産業熱への利用
液冷から熱を回収する
CPU・GPUから液体へ移した熱を、冷却水や作動流体を通して回収します。冷却性能だけでなく、回収される温度を高く保つことができれば、その後の熱利用がしやすくなります。
ヒートポンプで温度を上げる
回収熱の温度がそのままでは用途に足りない場合、ヒートポンプで昇温します。空冷部と液冷部から異なる温度レベルの熱が得られる場合には、それぞれを別の蒸発温度で回収するシステムも検討しています。
蓄熱と需要側をつなぐ
データセンターは連続して発熱しますが、暖房や給湯などの熱需要は時間によって変わります。このずれを埋めるために、潜熱蓄熱、Carnot Battery、吸着・デシカント材料などを組み合わせる研究を行っています。
今後の展開
今後は、熱応答性材料や吸着熱交換器なども利用し、データセンター排熱を地域熱供給や産業用熱源へつなぐ方法を検討します。冷却側と熱利用側を別々に最適化するのではなく、一つの熱システムとして設計することが重要だと考えています。
関連する研究成果
- Ce Zhang et al., “Dual evaporating temperature steam generation heat pump system for waste heat recovery of air-liquid hybrid cooling data center,” Energy Conversion and Management (2026).
- Ce Zhang et al., “Feasibility analysis of multi-mode data center liquid cooling system integrated with Carnot battery energy storage module,” Energy (2025).
- Ce Zhang et al., “Enhanced Carnot battery for high-efficiency energy storage: Feasibility analysis,” Energy Conversion and Management (2025).
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