(2)専門教育科目
○専門基礎科目
専門基礎科目は,技術者の基礎素養として必ず必要な数学,物理に関する科目が含まれます.また,不合格となると再試験を受けられないために次年度以降に再受講しなければならない科目があります.
○専門科目
専門科目はその内容によって,機能創成工学,熱流体システム,システム制御工学の3つの分野(大講座)に分かれて教育を行っています.次に述べるのは各大講座における講義内容などです(大学院で講義する内容も含まれています).
機能創成工学の分野では,各種機能を有する機械材料の創製,調質およびリサイクルに関する手法や,材料力学,構造力学,有限要素法と材料の強度特性に基づいて負荷を受ける構造物の応力・変形解析を行い安全で省資源な構造物の形状設計,および,表面機能およびそれらの設計法と表面改質に関する研究をしてその関連の講義を行います.
熱流体システムの分野では,エネルギーの一形態である熱エネルギーの性質と移動,エネルギーを運ぶ媒体である流体とその流れの性質,熱・流体エネルギーを力学的エネルギーに変換する手法と変換機器,地球全体を視野に入れた環境・エネルギー問題を総合的に把握し,その解決のための科学技術や資機器,地球全体を視野に入れた環境・エネルギー問題を総合的に把握し,その解決のための科学技術や資源有効リサイクルに関する研究およびその関連の講義をします.
システム制御工学の分野では,機械システムの動的挙動の解析,モデル化,同定,設計,計測,制御及びメカトロニクスに関する教育研究を行っています.ダイナミックシステムの分野では,主としてシステムの力学,振動のモデル化,解析,高精度計算,振動制御等について,システム制御の分野では,流力弾性システムのアクティブ制御,実システムへのロバスト制御の応用,自律移動型ロボットの制御,人工現実感における力覚触覚システムなどについて,メカトロニクスの分野では,ロボットの制御等のコンピュ−タ支援による高性能化や生産システムの最適化等についての研究およびその関連の講義をします.
さらに,機械工学のすべての分野に共通して必要な共通科目として,「機械技術と社会」,「機械技術者の倫理」,「機械英語」,「図学及び製図基礎」,「機械製図及びCAD基礎」,「機械設計製図」,「機械工作実習」,「機械工学実験」などが設けられています.
環境に調和したモノづくりの実践のために,1年次の入学直後に,「機械リサーチT」,それに引き続いて,2年次に「機械リサーチU」,最後に,三年次前後期にわたって,「機械創造演習T,U」が設けられています.また,演習を重視しているために,「数学演習T,U」,「材料力学演習」,「熱流体力学演習T,U」,「システム制御演習」を実施しています.さらに少人数教育として,4年次前期に「機械工学ゼミナール」を設け,各研究室単位でゼミナールを行います.
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