主催:日本機械学会北陸信越支部
開催日 1999年6月26日(土) 14:00-17:00
会 場 金沢市文化ホール [〒920-0864金沢市高岡町15番1号/電話
(076)223-1221(代)/
JR金沢駅よりタクシー10分/
バス15分{金沢駅東口バス停,7番(香林坊 寺町,平和町方面),8番(香林坊
円光寺,平和町方面),9番(香林坊 松任,寺井方面)から出発のバスに乗
車},南町下車徒歩3分/
小松空港より空港バス利用40分,香林坊下車徒歩5分〕
趣 旨 日本海トライボロジー研究会は,新潟,富山,石川,福井の4県の大学,
高専のトライ
ボロジストの情報交換の場として毎年1回開催しています.特に,ここ数年は世界の著名な研
究者(英国;Waterhouse先生, 米国;Ludema先生, スウェーデンHogmark先生)をお招きする
など,日本海地域に限定することなくグローバルな視野で研究会を開催してきました.
ご承知のように,トライボロジーは,摩擦・摩耗・潤滑に関する科学技術であり,機械の長寿
命化や省エネルギー化を図る上で必要不可欠な分野です.従来の右肩上がりの経済構造が
転機を迎えている現在,トライボロジーの果たす役割はますます大きいことが産官学の多方面
から指摘されています.しかし,眼を日本海沿岸地域に転じてみますと,産官学の技術者と研
究者が,トライボロジーの知識を集約し意見交換する機会はほとんどなかったようです.トライ
ボロジーに関わる技術的な問題は起きてからその重要さが認識される場合がほとんどである
ため,トライボロジーを専門に取扱う技術者はあまりいないのが現状です.そのため,企業に
おいてトライボロジーに携わざるを得ない技術者は,手探りで問題を解決されていたようです.
そこで,日本海トライボロジー研究会では,活動の一旦として,トライボロジーに関心を持つ産
業界にも,研究会を情報交換の場として活用していただくことに致しました.
今回は,大学と企業がトライボロジー問題の研究会を運営していくにあたり,どのような問題
点があるかを,これまでの外国人招聘研究者と同様に国際的に著名で産業界との共同研究
の経験も豊富な2名のトライボロジストのご講演と研究会所属のトライボロジストと企業の皆様
で意見交換を通して考えてみたいと思います.
今回,研究会に参加された企業には,ご希望があれば日本海トライボロジー研究会の会員
が伺いまして問題解決についてご相談にのる特典がついております(出張費のみご負担頂きます).
日本海トライボロジー研究会のこれまでの活動は,ホームーページでもご覧になれます.
http://tmtribo1.eng.niigata-u.ac.jp/~nihonkai/nihonkai.html
講 師
金沢大学 工学部 教授 内山吉隆
「ゴムおよびプラスチックのトライボロジーと摩擦振動」
14:15-14:45
ゴムはその弾性的性質と高摩擦係数を利用し,タイヤ,ベルト,シール,ロール,ワイパー,
ブーツ,免震構造,靴底,床材などに広く利用されてきた.また,プラスチックは軸受,歯車,
支承,クラッチ,ブレーキ,潤滑被膜など,その用途を拡大しつつある.ゴムやプラスチックに
望まれる摩擦・摩耗特性について概説し,最近問題になっている摩擦音や摩擦振動について
も述べる.
香川大学 工学部 教授 木村好次
「産官学連携による新産業創出とトライボロジーの役割」
14:45-16:00
東京大学を定年退官後四国に転出した経験に基づいて,地域における産業界と大学との連
携と新産業創出の可能性について述べる.具体例として,四国地域で立ち上った地域コンソー
シアム「横断的メンテナンス技術の研究開発」とトライボロジーの役割について報告する.さらに,
今後新産業として育つことが期待されているトライボロジーに関わる研究テーマとそのための産
官学の連携のありかた・進むべき方向について述べる.
(講演後はフリートーキングを予定しています.) 16:00-17:00
懇親会 KKRホテル金沢 18:00-20:00
[〒920-0912金沢市大手町2-32/電話(076)264-3261(代)/JR金沢駅よりタクシー10分,
バス10分,尾張町バス停下車徒歩5分〕
定 員 50名
参加費 5,000円(当日会場にて受け付けます)
懇親会費 10,000円(当日会場にて受け付けます)
1999年6月22日 北陸中日新聞にて本研究会のことが事前に報道される.
金沢市文化ホールで予定通り開催された.
研究会代表の大住先生より開会の挨拶と
富山県と石川県の産学のトライボロジーに
関する共同研究事例が紹介された.
内山吉隆先生の講演風景.ゴムとプラスチックに関するトライボロジー問題を
実例を織り交ぜながら説明された.
木村好次先生の講演風景.四国地域で立ち上った地域コンソーシアム「横断
的メンテナンス技術の研究開発」とトライボロジーの役割について説明された.
会場の風景の一部.当日は約100名の方にご参加頂いた.最後のディスカッシ
ョンが尻上に活発になってしまい,時間が少なかったことが残念でした.
講演後講師を囲んで記念撮影
後列左より,新田勇,岩井智昭,春山義夫,?????,天日三知夫,山田良穂,松崎良男
前列左より,岩井善郎,大住剛,木村好次,中川多津夫,内山吉隆
(敬称略)