平成24年11月8日から10日まで中国上海の上海理工大学にて、ISAMPE 2012が開催されました。この国際会議は、毎年、中国の上海理工大学と韓国のpukyong大学、そして日本の福井大学の間で交代で開催している国際会議です。田中研からはM2の古田君、馬嶋君、本郷君が参加しました。そのときの様子を以下に紹介します。
上海の国際空港で撮影しました。一番左端は太田貴研の山田君です。
国際交流中の本郷君と馬嶋君です。
本郷君国際交流中です。
古田君がはしゃいでいます。
古田君、まだまだはしゃいでいます。
以下は参加した学生の感想です。
2012年度ISAMPEを終えて 古田俊平
英語発表が決まった時の印象
「不安」と「期待」
自分自身の拙い英語で相手に説明して納得してもらえるのか、そもそも説明できるのか、などあらゆる不安が頭をよぎりました。ただ、国際会議に参加できることは自分にとっていい経験だと思いましたし、それを経験した後、自分の心境にどのような変化があるのかとても興味が湧き、良い危機感を得られるのではないかと期待しました。
実際に発表した時の印象
文法より単語力!
私はポスター発表でしたが、発表中に一番感じたことは「コレって英語でなんて言うんだっけ?」という疑問です。相手が何を訊きたいか、自分が何を言いたいか、は高校までの文法で十分通じますが、核となる単語がわからないと文法ができても意味がありませんでした。また、相手は私の研究を知らない方達なので我々では疑問にすら思わないことも質問されます(私の場合はシミュレーションで使用したソフトウェアを訊かれました。先輩方が作ったので答えは「ない」)。自分の研究を細部まで理解すべきだと実感しました。
発表中満足したところ
なんだかんだ、やれる!!
タイトル通りです(笑)。私は英語力は皆無ですが、それなりに意志疎通をはかれたのではないかと思います。相手はほとんど中国人の方だったので中国なまりの英語を話しており、知っている単語でもなかなか理解できないこともありましたが、しっかり耳を傾ければなんとなくではありますが言いたい事や伝えたいことはわかりますし、しっかりと文法通り話さなくても指差しと単語で十分伝わります。なんだかんだ、やれる!
不十分だと自覚したところ
インターナショナル・コミュニケーション・アビリティー
やはり、積極的に発表をしていかないと行く意味がないなと思いました。発表することを恥ずかしがらず、堂々と、間違っても別にいいじゃん!くらいの気持ちを持たなければいけなかったと反省しています。私は先生が他の教授を連れてきてくださったので発表する機会がありましたが。甘えすぎたと自覚しています。
英語力が不十分な状態で国際学会へ行くことへの意義
現状把握(ショック療法)
あらゆる経験ができます。英語を日常でほとんど使わない日本ではわからない自分の英会話の実力を把握し、わからない英語に対する対応力や伝え方を学び、また自分に対する発奮剤にもなると思います。積極的に英語で発表する機会を探すことが自分の成長のためだと思います。
ISAMPEの感想 馬嶋翔平
ISAMPE参加決定時の心境、印象
M1の時に来年ISAMPEへの参加が決定した時には、不安要素がたくさんあった。まず英語で発表することになるために、英語が不得手の自分にとって果たして上手くこなすことができるのか、その他にも海外に訪れた経験がないために、生活や衛生環境等の心配があった。しかし、海外に赴き英語で発表する国際会議の類に参加できることは、自分にとって何かしらの成果を得られる良い経験になると考えていたため、プラス思考とマイナス思考が入り混じった状態だった。
実際に発表した時の印象
ポスター発表を通して、発表内容についてはなるべくゆっくりと単語の発音を行うように心がけた。初めはポスターを通じて意見交流のような内容だと考えていたが、様々な各研究室の分野の研究を見て回り、紹介していく流れだった。途中、田中先生が他国の先生を連れてきて自身の研究内容について説明を要求されたこともあったが中国や韓国の学生と面と向かって説明を行う機会は少なかった。説明については、特に大きな支障もなく意思疎通がとれたと感じた。グラフや絵についても単純に「This」などと言えば基本的に相手にも理解してもらえた。このことから、英語でも何とかなるものだと感じた。質問については、特に結果などについて聞かれることはなく、実験装置や、換気システムがどのようなもの何かについての質問が主流だった。説明を行う回数を重ねるごとに発表の流れや特徴のようなものが掴むことができ、終盤はとくに緊張することなく話すことができたと考える。
不十分と自覚した点
ポスター発表及び食事の場を通して、改めて自身の英語力の低さを実感した体験となりました。パワーポイントの図や文章を通して相手が何を伝えようとしているのかについては少なからず理解できたとしても、ポスター発表時の質問では相手の質問内容を理解するのに時間がかかり、食事会でも日常会話、コミュニケーションにおいても同じようなことがあり、周りの人にフォローを入れてもらうということも起きてしまった。今回の体験を通じては、自身の弱点についてより細かい部分を浮き彫りにさせる体験となった。
不十分な点を自覚した状況で国際会議に参加することの意義
今回は自身の欠点は理解していたが、それを見越した上で国際会議に参加することは、自身の力量の再確認、また周りの人間との交流を通して研究分野及び自身の見識を広げるなどといったのが、国際会議に参加することの意義ではないかと考える。
ISAMPEの感想 本郷真一
英語発表が決まった時の印象
M1のときに、来年ISAMPEに行くということを聞いて「あー、なんか大変そう」と思いましたが、旅費やホテル代などをほとんど出してくれるみたいだったので、安く海外に行けるチャンスだと思いました。ただ、毎日飲み会があると聞いていて、強いお酒をたくさん飲まされるのではないかと、それだけが心配でした。
実際に発表した時の印象
私は英語で口頭発表をしましたが、「なんとかなるだろう」と考えていたので、あまり緊張もせずに発表することができました。ただ、そう思えたのは、パワーポイントや発表の準備をしっかりしたからだと思います。また、質疑応答においては質問の内容が聞き取れて答えられたものもありましたが、逆に聞き取れず質問の意図がわからないこともあり、もう少し英語力が欲しいと思いました。
中国、韓国の学生との交流
ISAMPEのメインは、口頭発表やポスター発表ではなくて、中国や韓国の学生との交流だと思います。中国に到着した日とISAMPEが終わったときに飲み会(交流会)がありましたが、そのとき英語で会話をして、とてもいい経験になりました。うまく伝えられなかったり、聞き取れなかったりしましたが、人と人との会話なので何とでもなりました。自分の英語が通じるということに、少し自信を持てるようになりました。心配していたお酒については、上海で開催されたこともあり、強くなくて助かりました。
国際会議の参加について
国際会議は、自分の英語力を試すことができるので行くべきだと思います。英語に自信がなくても、パワーポイントなどの発表資料を工夫して、わかりやすくすれば伝えられると思います。また、海外で発表することが決まったら、発表よりも観光や学生との交流がメインだと思って、楽しんだほうがいいと思います。実際、私も中国へは観光旅行に行く感じで、おまけで発表をするという気持ちで行ってきました。
参加した学生たちは、英語で外国の研究者と話した経験など基本的にない状況で、国際会議に参加してきました。皆だれでも、最初は初めてなのです。英語でなんてと尻込みせずに積極的に参加しましょう。今の自分の能力でも十分に外国の研究者と意思疎通ができるという自覚と自信を学生たちが持ってくれたことは、私もうれしく思いました。
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